日本のものづくり力を躍進させるためには、高機能材料の活用が大きな役割を果たすと思われます。近年、金属材料に替わって、炭素繊維強化プラスチックに期待が寄せられ、航空機、自動車など、軽量化が製品価値に直結する機器で、活用が進んでいます。わが国の素材メーカーが炭素繊維市場の大きなシェアを占めていることを勘案すれば、「ものづくり力」を躍進させるため、炭素繊維強化プラスチック材料の活用を促す、基盤的シミュレーションソフトウェア開発を行なうことが有効であろうと思われます。
日本のものづくり力を躍進させるためには、高機能材料の活用が大きな役割を果たすと思われます。近年、金属材料に替わって、炭素繊維強化プラスチックに期待が寄せられ、航空機、自動車など、軽量化が製品価値に直結する機器で、活用が進んでいます。わが国の素材メーカーが炭素繊維市場の大きなシェアを占めていることを勘案すれば、「ものづくり力」を躍進させるため、炭素繊維強化プラスチック材料の活用を促す、基盤的シミュレーションソフトウェア開発を行なうことが有効であろうと思われます。
炭素繊維強化プラスチック材料を活用する難しさは、強度信頼性評価の方法が未整備であることにありました。炭素繊維の束をプラスチックで固めた、いわばミクロ構造としての複合材料が、どのように強度を発揮するのか、そのメカニズムにまで立ち入った評価をすることが難しかったわけです。その解決のために、今回のプロジェクトでは、炭素繊維強化プラスチック材料の製造プロセス、すなわち、ミクロスケールでの繊維配置とプラスチックの硬化プロセスまで立ち入った評価を可能とするための、シミュレーションソフトウェア開発を行います。シミュレーションを活用する実証例題の一つとして、炭素繊維束をプラスチック容器あるいはアルミ合金容器に巻きつけて補強した、燃料電池自動車用の高圧水素容器の設計問題を取り上げる予定です。
複合材料強度信頼性評価シミュレーター FrontCOMP
FrontCOMP_mold ver.3.1
FrontCOMP_cure ver.3.1
FrontCOMP_damage ver.3.1