半導体デバイスに代表されるナノデバイスは、我が国の産業競争力の基礎と位置づけられます。半導体デバイスにおいては、今後、ナノメートル領域に至る極限的な微細化を追求して更なる高性能化・高集積化を推し進めるとともに、酸化物、磁性体、有機物、ナノチューブなどの新規材料の利用、スピン・光などの新原理の導入など、様々な材料や概念を融合して機能を多様化する方向が模索されています。このような高機能次世代ナノデバイスを設計・開発するためには、従来型の経験的シミュレーションに代わって、パラメターを用いずに物質の構造・機能を高精度に解析できる量子論に基づいた解析技術が不可欠なツールとなります。