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タンパク質-科学物質相互作用解析 [ソフトウェア情報]
Quantum Molecular Interaction Analysis
[Software Information]





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BioStation 2.1リソースノート

2005年6月10日

BioStation 2.1のリリースについてまとめたものです。

1. 1 BioStation 2.1 のリリースについて

この文書は,BioStation 2.1 の公開について述べたものです。2005年3月にABINIT-MP BioStation 2.0 を公開以降に追加された機能,修正されたバグについて説明します。

このソフトウェアは下記の4サブシステムが含まれています。

  • ab initio FMO法による分子間相互作用解析プログラム ABINIT-MP version 2.0
  • in silico 詳細スクリーニングシステム BioStation Dock version 1.0
  • 可視化・解析ツール BioStation Viewer version 5.00
  • 統合システム BioStation Launcher version 1.1

ABINIT-MPは非経験的フラグメント分子軌道法を用いた量子化学計算ソフトウェアです.
BioStation Dockは,タンパク質と低分子化合物との結合状態を探索するソフトウェアです.同時にABINIT-MPの入力に利用できる複合体の立体構造を作成するためにも使用します.
BioStation Viewer は,ABNIT-MPの計算結果を可視化・解析するためのソフトウェアです.
BioStation Launcherは他のシステムのへのGUIを提供します.

このたび公開されたバージョンを次のサイトで配布しています。

日本語 Web ページ /fsis/result/software/
英語 Web ページ /fsis/en/result/software/

下記のファイルのうち必要なものを取得してください。

表 1.1 BioStation 21 Releaseの配布ファイル
対応OS ファイル名 内容
Unix/Linux all.2.1-.tar.gz BioStation version 2.1-release のフルセット.
ソースファイル一式,利用マニュアル,サンプルデータ,Viewerの実行ファイル,インストーラ
minimuim.2.1.tar.gz BioStation version 2.1-releaseの最小構成セット.
ソースファイル一式,利用マニュアル,インストーラ
dat.2.0.tar.gz サンプルデータ
Viewer.5.00.tar.gz BioStation Viewer version. 5.00のみ.
実行ファイル,利用マニュアル,サンプルデータ,ソースファイル一式,インストーラ
Windows 2000/XP Professional all_for_win.2.1.zip BioStation version 2.1-releaseのフルセット,
実行ファイル,ソースファイル一式,利用マニュアル,サンプルデータ,インストーラ
minimun_for_win.2.1.zip BioStation version 2.1-releaseの最小構成セット.
実行ファイル,ソースファイル一式,利用マニュアルなど
dat_for_win.2.0.zip サンプルデータ
Viewer_for_win.5.00.zip BioStation Viewer version 5.00のみ
実行ファイル,利用マニュアル,サンプルデータ,ソースファイル一式,インストーラ

2. 前バージョン (BioStation 2.0) からの変更点

統合システムBioStation LauncherがABINIT-MPのFMO-MP2法計算に対応しました.ABINIT-MPの入力ファイル作成に利用できます.
BioStation Dockの改良版が公開されました.結合状態探索プログラムbsdockがリガンドの構造最適化に対応しました.また,水素原子付加プログラムbond_builderが変更されました.水素原子の付加状態をチェックし,正しく付加されていない恐れがあるとき警告するようになりました.
ABINIT-MP,およびBioStation Viewerについては,BioStation 2.0 Releaseからの変更はありません.

2.1 簡易インストーラ

Windows用のインストーラにWindows Script Host(WSH)環境用にJScriptで書かれたinstall.jsがあります.バッチファイル版インストーラ install.batもJScript版と同じように動作します(内部でWSHを使用).セキュリティソフト(Norton Internet Security, ウイルスバスターetc.)をお使いの場合,これらのソフトはWSH環境上のプログラムが動作することを妨げます.WSH環境で動作するプログラムの実行を許可する必要があります.
unix用インストーラinstall.shもあります.

これらのインストーラは,BioStaitonのインストール時に様々なファイルをコピーするだけでなく,アンインストーラ,環境設定用ファイルなどを自動生成します.さらにWindows用インストーラはスタートメニュと,デスクトップアイコンも生成します.表 2.1にこれらのファイルのリストを示します.
このインストーラはレジストリファイルを全く変更しません.そのため,プログラムとファイル拡張子の関連付けは全く行われません.
インストーラの使用法については,INSTALL.ja_JP.eucJP.txtまたはINSTALL.ja_JP.sjis.txt (日本語版),INSTALL.txt (英語版) をお読みください.

表 2.1インストール時に生成されるファイル.
これらは配布ファイルall(フルセット),minimum(最小構成) 共通です.ViewerではBioStation Launcherの起動用ファイルは生成されません.
対象OS 配布ファイル 機能 ファイル名など 備考
UNIX/Linux all.2.1.tar.gz
minimum.2.1.tar.gz
Viewer.5.00.targz
アンインストーラ BioStation.uninstall.sh インストール時に自動生成
bsh 用環境設定ファイル BioStation.cfg.sh 同上
csh 用環境設定ファイル BioStation.cfg.csh 同上
BioStaiton Laucherの起動 launcher.sh 同上
BioStation Viewerの起動 biostationviewer.sh 同上
Windows 2000/XP Professional all_for_win.2.0.zip
minimum_for_win.2.1.zip
Viewer_for_win.5.00.targz
アンインストーラ uninstall.bat 同上
環境設定ファイル BioStation.cfg.bat 同上
BioStation Viewerの起動 BioStation Viewer.bat 同上
BioStaiton Laucherの起動 BioStation Launcher.bat 同上
メニュー 複数のため省略 同上
デスクトップアイコン 複数のため省略 同上

2.2 BioStation2.1の機能

公開されたプログラムを表 2.2に示します.

表 2.2 公開されたプログラムの一覧.
名称 コマンド バージョン 主な機能
ABINIT-MP abinitmp 2.0 ab initio FMO法およびab intio FMO-MP2法による分子軌道計算
cpf2den 2.0 abinitmp の計算結果から,BioStation Viewerのためのグリッドデータを作成
BioStation Dock bsdock 1.1 ・レプリカ交換法による結合状態探索
・abinitmp入力のため,複合体の立体構造作成
active_site 1.0 タンパク質活性サイト探索
bond_builder 1.1 低分子向け水素原子付加
BioStation Viewer BioStationViewer.jar 5.00 ・ABINIT-MPの計算結果の可視化・解析
・分子モデルの3D表示
・ABINIT-MPの入力ファイル作成
BioStgation Launcher Launcher.jar 1.2β 各サブシステムのためのGUI

2.2.1 ab initio FMO 法プログラムABINIT-MP

計算対象 タンパク質,DNA,低分子化合物およびこれらの複合体
計算法 FMO-HF法,FMO-MP2法
基底関数 STO-3G,6-31G,6-31G*,6-31G**,6-31++G**
そのほか 自動フラグメント分割:タンパク質,DNA
構造最適化:BFGS法,共役勾配法

FMO-MP2法
ab initio FMO-MP2法は,ab initio FMO法に基づいて,最も簡便な電子相関の計算法を取り入れた計算法です.
ab initio FMO-MP2法ではFMO-HF法で過大評価される電子の分極を補正することができます.
タンパク質と低分子との相互作用や,タンパク質の立体構造形成に重要なvan der Waals相互作用や水素結合をより精密に計算できます.
FMO-HF法の計算時間3~5倍程度の時間で計算できます.

2.2.2 in silico 詳細スクリーニング(テスト版)

結合状態探索プログラム bsdock
レプリカ交換法と新開発の分子間相互作用力場XUFFを使用する結合状態探索プログラムです.
立体構造が少しずつ異なるレプリカ間のエネルギー差およびレプリカ間の温度を考慮して,低エネルギーの結合様式を探索します.
エネルギーはUFFと修正平衡電荷法 (Modified QEq 法)によるエネルギー,van der Waalsエネルギー,GB/SAモデルによる溶媒効果を組み合わせて計算します.

タンパク質結合サイト予測プログラム active_site
PASSと同じアルゴリズムでタンパク質の活性サイトを予測します.

水素原子付加プログラム bond_builder
低分子化合物データに省略されている(欠けている)水素原子のデータを,重原子のデータに基づいて追加します.

2.2.3 BioStation Viewerについて

  1. 分子モデルの3次元表示
  2. ABINIT-MPの計算結果の可視化・解析
  3. ABINIT-MPの入力ファイルの作成(GUIによるリガンドのフラグメント分割も可能)

2.2.4 BIoStation Launcher

各サブシステムのためのGUIを提供します.計算に必要なパラメータの設定,計算実行を行うことができます.

  1. 前処理(水素原子付加,電荷割当,タンパク質の結合サイト予測)
  2. プレスクリーニング(Dcok,AutoDockが必要)
  3. 詳細スクリーニング
  4. FMO法計算
  5. KiBankによる結合親和性データ等の検索

3 インストールおよびアップグレード

3.1 インストール

下記の説明ファイルをよく読んでインストールしてください.

日本語版 INSTALL.ja_JP.eucJP.txt(UNIX/Linux用),INSTALL.ja_JP.sjis.txy(Windows用)または
英語版 INSTALL.txt

3.2 旧版からのアップグレード

アップグレードを行う前に大切なデータはバックアップを行ってください.次に旧版を削除して 3.1と同様にインストールします.


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