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タンパク質-科学物質相互作用解析 [ソフトウェア情報]
Quantum Molecular Interaction Analysis
[Software Information]





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BioStation 2.0リソースノート

2005年3月18日

BioStation のリリースについてまとめたものです。

1. BioStation 2.0 のリリースについて

この文書は,BioStation 2.0 の公開について述べたものです。昨年2004年6月にABINIT-MP BioStation 2.0-β を公開以降に追加された機能について説明します。

このソフトウェアは下記の4サブシステムが含まれています。

  • ab initio FMO法による分子間相互作用解析プログラム ABINIT-MP
  • in silico 詳細スクリーニングシステム BioStation Dock
  • 可視化・解析ツール BioStation Viewer
  • 統合システム BioStation Launcher

これらのサブシステムのうち,ABINIT-MPとBioStation Viewerは従来配布していたもの後継で,バグ修正と機能強化が施されています。BioStation Dockは,タンパク質と低分子化合物との結合状態を探索するソフトウェアです。同時にABINIT-MPの入力に利用できる複合体の立体構造を作成するためにも使用します。BioStation Viewer は,ABNIT-MPの計算結果を可視化・解析するためのポストプロセッサです。BioStation Launcherは他のシステムのへのGUIを提供します。

このたび公開されたバージョンを次のサイトで配布しています。

日本語 Web ページ /fsis/result/software/
英語 Web ページ /fsis/en/result/software/

下記のファイルのうち必要なものを取得してください。

表 1.1 ABINIT-MP BioStation 1.1-Releaseの配布ファイル
対応OS ファイル名 内容
Unix/Linux all.2.0-.tar.gz BioStation version 2.0-release のフルセット.
ソースファイル一式,利用マニュアル,サンプルデータ,Viewerの実行ファイル,インストーラ
minimuim.2.0.tar.gz BioStation version 2.0-releaseの最小構成セット.
ソースファイル一式,利用マニュアル,インストーラ
dat.2.0.tar.gz サンプルデータ
Viewer.5.00.tar.gz BioStation Viewer version. 5.00のみ.
実行ファイル,利用マニュアル,サンプルデータ,ソースファイル一式,インストーラ
Windows 2000/XP Professional all_for_win.2.0.zip BioStation version 2.0-releaseのフルセット.
実行ファイル,ソースファイル一式,利用マニュアル,サンプルデータ,インストーラ
minimun_for_win.2.0.zip BioStation version 2.0-releaseの最小構成セット.
実行ファイル,ソースファイル一式,利用マニュアルなど
dat_for_win.2.0.zip サンプルデータ
Viewer_for_win.5.00.zip BioStation Viewer version 5.00のみ
実行ファイル,利用マニュアル,サンプルデータ,ソースファイル一式,インストーラ

2. 前バージョン (BioStation 2.0-β) からの変更点

ABINIT-MP が ver. 2.0-β から ver. 2.0 へバージョンアップされました。主な変更点は,ab initio FMO-MP2法の実装です。2.0-βではFMO-MP2計算の際にファイルを用いて行っていましたが,メモリ上で行うように改良されました。これにより計算速度が大幅に改善されました。
 BioStation Dockの受容体とリガンド分子とのドッキング計算の速度が改善されました。
 可視化・解析ツールBioStation Viewer がver. 4.0 から ver. 5.00 にバージョンアップされました。二つのグリッドデータの差分の表示機能,リガンド分子のフラグメント分割GUIなどが追加されました。
BioStation Launcherにドッキング計算の結果を一覧表示するGUIが追加されました。
Windows 2000/XP用簡易インストーラにWindows Script Host版が追加されました。またバッチファイル版も改良され,インストール先が選べるようになりました。

2.1 簡易インストーラ

Windows用のインストーラにWindows Script Host(WSH)環境用にJScriptで書かれたinstall.jsが追加されました。前バージョン(2.0-β)からあったバッチファイル版もJScript版と同じ動作するようにします(内部でWSHを使用)。セキュリティソフト(Norton Internet Security, ウイルスバスターetc.)をお使いの場合,これらのソフトはWSH環境上のプログラムが動作することを妨げます。WSH環境で動作するプログラムの実行を許可する必要があります。
 unix用インストーラinstall.shには前バージョンからの変更はありません。
 これらのインストーラは,BioStaitonのインストール時に様々なファイルをコピーするだけでなく,アンインストーラ,環境設定用ファイルなどを自動生成します。さらにWindows用インストーラはスタートメニュと,デスクトップアイコンも生成します。表 2.1にこれらのファイルのリストを示します。
 このインストーラはレジストリファイルを全く変更しません。そのため,プログラムとファイル拡張子の関連付けは全く行われません。
インストーラの使用法については,INSTALL.ja_JP.eucJP.txtまたはINSTALL.ja_JP.sjis.txt (日本語版),INSTALL.txt (英語版) をお読みください。

表 2.1インストール時に生成されるファイル。
これらは配布ファイルall(フルセット),minimum(最小構成) 共通です。ViewerではBioStation Launcherの起動用ファイルは生成されません。
対象OS 配布ファイル 機能 ファイル名など 備考
UNIX/Linux all.2.0-beta.tar.gz
minimum.2.0-beta.tar.gz
Viewer.4.05.targz
アンインストーラ BioStation.uninstall.sh インストール時に自動生成
bsh 用環境設定ファイル BioStation.cfg.sh 同上
csh 用環境設定ファイル BioStation.cfg.csh 同上
BioStaiton Laucherの起動 launcher.sh 同上
BioStation Viewerの起動 biostationviewer.sh 同上
Windows 2000/XP Professional all_for_win.2.0-beta.zip
minimum_for_win.2.0-beta.zip
Viewer_for_win.4.05.targz
アンインストーラ uninstall.bat 同上
環境設定ファイル BioStation.cfg.bat 同上
BioStation Viewerの起動 BioStation Viewer.bat 同上
BioStaiton Laucherの起動 BioStation Launcher.bat 同上
メニュー 複数のため省略 同上
デスクトップアイコン 複数のため省略 同上

2.2 配布ファイルのフォーマット

Windows用配布ファイルのフォーマットがtar.gzからWindowsでよく使用されているzipに変更されました。
展開(解凍)ソフトeoをお使いの方は,配布ファイルを展開する際に,徹底解凍を行ってはいけません。

2.3 新機能

公開されたプログラムを表 2.2に示します。

表 2.2 公開されたプログラムの一覧。
名称 コマンド バージョン 主な機能
ABINIT-MP abinitmp 2.0 ab initio FMO法およびab intio FMO-MP2法による分子軌道計算
cpf2den 2.0 abinitmp の計算結果から,BioStation Viewerのためのグリッドデータを作成
BioStation Dock bsdock 1.0 ・レプリカ交換法による結合状態探索
・abinitmp入力のため,複合体の立体構造作成
active_site 1.0 タンパク質活性サイト探索
bond_builder 1.0 低分子向け水素原子付加
BioStation Viewer BioStationViewer.jar 5.00 ・ABINIT-MPの計算結果の可視化・解析
・分子モデルの3D表示
・ABINIT-MPの入力ファイル作成
BioStgation Launcher Launcher.jar 1.0 各サブシステムのためのGUI

2.3.1 ab initio FMO 法プログラムABINIT-MP

ab initio FMO-MP2法の改良
ab initio FMO-MP2法は,ab initio FMO法に基づいて,最も簡便な電子相関の計算法を取り入れた計算法です。
ab initio FMO-MP2法ではFMO-HF法で過大評価される電子の分極を補正することができます。
タンパク質の立体構造形成に重要なvan dar Waals相互作用や水素結合をより精密に計算できます。
高速に計算できる。

2.3.2 in silico 詳細スクリーニング(テスト版)

結合状態探索プログラム bsdock
レプリカ交換法と新開発の分子間相互作用力場XUFFを使用する結合状態探索プログラムです。
立体構造が少しずつ異なるレプリカ間のエネルギー差およびレプリカ間の温度を考慮して,低エネルギーの結合様式を探索します。
エネルギーはUFFと修正平衡電荷法 (Modified QEq 法)によるエネルギー,van der Waalsエネルギー,GB/SAモデルによる溶媒効果を組み合わせて計算します。

タンパク質結合サイト予測プログラム active_site
PASSと同じアルゴリズムでタンパク質の活性サイトを予測します。

水素原子付加プログラム bond_builder
低分子化合物データに省略されている(欠けている)水素原子のデータを,重原子のデータに基づいて追加します。

2.3.3 BioStation Viewerについて

下記の機能が追加修正されました。

  1. charge list表示機能の修正
  2. 非標準アミノ酸ACE対応処理を追加
  3. 画像出力ファイル形式にPNG形式を追加
  4. 2つの電子密度ファイルの差分表示機能を追加
  5. 大きなリガンド分子のGUIによるフラグメント分割機能を追加

2.3.4 BioStation Launcher

各サブシステムのためのGUIを提供します。計算に必要なパラメータの設定,計算実行を行うことができる。

3 インストールおよびアップグレード

3.1 インストール

下記の説明ファイルをよく読んでインストールしてください。

日本語版 INSTALL.ja_JP.eucJP.txt(UNIX/Linux用),INSTALL.ja_JP.sjis.txt(Windows用)またはINSTALL.txt(英語版)

3.2 旧版からのアップグレード

アップグレードを行う前に大切なデータはバックアップを行ってください。次に旧版を削除して INSTALL*.txt の説明にしたがってインストールします。


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