有害物質の拡散計算において,気流計算部と物質拡散計算部を分離し,気流計算結果をデータベース化することで,計算精度を維持したまま計算が高速化されることを実証しました。時間・空間的な濃度計算値を避難誘導計画立案支援システムに提供することで,より現実的な曝露量評価が可能となりました(図1)。
サブテーマ3で実施された検証実験を対象とした検証解析により,本システムの予測性能の検証を行いました(図2)。解析値の予測精度は実測値の1/3~4倍の範囲であり,また濃度のピーク到達時刻は実測値とほぼ一致しており,本システムが実用上問題ないことを確認しました(図3)。また,自治体のNBCテロ対処訓練との連携により,システムの有用性を確認しました。
図1 屋内拡散予測システムの処理フロー
![]() |
![]() |
---|---|
図2 解析対象のモデル図 |
図3 ガス濃度の経時変化 |