大学卒業後、私は同じ大学の理工学研究科物質化学専攻(大学院)に進んで、引き続き佐藤研究室で高分子化学を学び、そこで博士号を取得しました。その後就職しましたが、しばらく仕事を続けているうちに、量子化学計算のソフトウェアを研究開発する仕事に従事したいと考えるようになり、ご縁があって、昨年の9月より当研究所に入所し、現在のように次世代量子化学計算グループ所属の研究員としてProteinDFの研究開発をさせていただくようになりました。
ProteinDFは、生体高分子であるタンパク質の全電子を計算するために開発されたソフトウェア・システムであり、精密、かつ実用レベルでの量子化学計算のシミュレーションを可能とするものです。このProteinDFは、元々は九州工業大学で、柏木浩先生と佐藤文俊先生の指導のもとに研究開発が続けられてきたものであり、現在の次世代量子化学計算グループには、グループリーダーの佐藤文俊先生を始めとして、そこの出身の方々が多数参加されておられます。 |