HPCI戦略プログラム 分野4次世代ものづくり

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「HPCによる自動車用次世代空力・熱設計システムの研究開発」参加公募のお知らせ
 

 
平成23年6月17日
北海道大学大学院工学研究院
准教授 坪倉 誠

1.研究会の趣旨と内容

(1)背景

次世代スパコン「京」を頂点とする我が国のHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)インフラを有効に活用することで,ものづくりプロセスにブレークスルーをもたらし革新的技術・製品の創出を実現するとともに,人材育成・普及施策を通してものづくりを支える企業のHPCへの参加を促進し,我が国のものづくりの国際的リーダーシップの飛躍的強化を目的として,東京大学生産技術研究所が代表機関となって文科省の「HPCI戦略プログラム 分野4:次世代ものづくり」が本年度より本格推進されています.

(2)目的

本研究会では,HPCI戦略プログラム分野4の代表機関である東京大学の委託機関である北海道大学が中心となって,自動車空力・熱設計を対象とした設計システムの構築を目指します.さらにシステムの実用性を検証するために,大学研究者とメーカーが連携して実証解析を実施し,その成果を研究会で共有します.

(3)システムの目標

本研究開発では、空力と車両運動,音,熱に関する自動車空力連成問題に対して有効な,非定常乱流シミュレーションを基盤技術とした設計システムの開発を目指します.解析モデルの作成にあたっては,階層的細分化直交格子を主体として,車両形状やエンジンルーム内各構成要素に関するクリーンアップ前のCADデータから,数十~数百億規模の超大規模計算格子を作成することを目標とします.さらに固体壁面近傍処理として形状フィッティングを実現し,非構造格子ソルバー用の格子データの作成を可能とします.予測精度として,定常空力については5%以内,非定常空力については10%以内,空力起因の車室内騒音については3dB以内,エンジンルーム内の温度場(℃)に対しては10%以内の予測精度を目標とします.以上のシステムのプロトタイプを,次世代スパコン「京」運用開始後(2012年秋)1年以内に次世代スパコン上に構築し,参画者が利用できるよう環境を整えます.最終目標は,運用後5年以内の次世代スパコン上での実用化,及び各種スパコンへのポーティングを行い,幅広い計算環境での実施を支援することを目指します.

(4)研究内容

システムの実用性検証のために,以下のようなテーマを想定しています.ただし詳細については研究参加者が議論して決定します.
{1}階層的データ構造による超大規模格子作成
{2}実走行状態における気流・車両運動連成空力解析
{3}空力・振動・音響連成解析による車室内騒音の予測
{4}エンジンルーム・排気管系熱害
{5}その他,大規模データ処理に適した統合ユーザーインターフェースの開発

(5)設置期間

2011年4月から2014年3月の3年間とします。本研究会ではシステムのプロトタイプの構築とベンチマークテストによる評価を目的とし,システムの実証と実用化を目的とした新たな次期コンソーシアムを,2014年4月より設置する予定です.

(6)研究会の構成委員

研究会は大きく大学側研究機関と企業側参加機関で構成されます.大学側研究者として,以下の方々の参加が決まっています.

北海道大学 准教授 坪倉 誠(リーダー)
豊橋技術科学大学 教授 飯田明由
東京大学生産技術研究所 特任研究員 小野 謙二
東京都市大学 教授 郡 逸平
広島大学 助教 中島卓司

(7)成果の取り扱い

本研究会の参画者は,研究成果として開発したシステムの利用権を有することができます.ただしシステムの実施については,今後,システムの基盤となる各ソフトウェアの管理機関と協議の上,決定します.また活動期間後の成果の知財運用については,活動期間内に参画者で協議し,別途決定します.

2.参加者の資格

本公募では,企業側参加機関を募集します.参加にあたっては,研究会の趣旨に則り,自動車専用設計システムの開発に貢献ができ,開発したシステムの実用性検証が可能な企業とします.応募用紙にて大学側研究者で協議し,場合によっては参加を見合わせて頂くこともあることをご了承ください.

3.応募方法

(1)応募用紙

応募用紙をダウンロードし,電子メールもしくは郵便で下記までお送り下さい.

(2)提出先

住所:
〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目
北海道大学大学院工学研究院機械宇宙工学部門 坪倉 誠
電話:
011-706-6723
ファックス:
011-706-6723
E-mail:
mtsudo@eng.hokudai.ac.jp

(3)提出期限

平成23年8月11日(木)必着

4.参加費用

無料とします.ただしシステムの実用性検証に際して,各社で検証用実験を実施する場合には,各社個別に費用が発生することを想定下さい.

5.参加方法

提出頂いた応募用紙にて検討を行い,研究会への参加内定のご連絡を致します.その後,研究会活動の覚書に対して参画機関で調印締結を行います.

6.公募説明会

東京と神戸にて,以下の2回,公募説明会を実施します.会場の都合上,出席を希望される場合は前日までにご連絡下さい.折り返し詳細な場所をご連絡致します.

○東京会場
日時:7月5日(火)13:30~16:00
場所:東京大学生産技術研究所(東京都目黒区駒場4-6-1)
http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/

○神戸会場
日時:7月12日(火)13:30~16:00
場所:計算科学研究機構(神戸市中央区港島南町7-1-26)
http://www.aics.riken.jp/

連絡先

住所:
〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目
北海道大学大学院工学研究院機械宇宙工学部門 坪倉 誠
電話:
011-706-6723
ファックス:
011-706-6723
E-mail:
mtsudo@eng.hokudai.ac.jp

7.スケジュール

○公募開始:平成23年6月17日(金)
○公募締切:平成23年8月11日(木)
○内定通知:平成23年8月15日(月)

8.問い合わせ先

住所:
〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目
北海道大学大学院工学研究院機械宇宙工学部門 坪倉 誠
電話:
011-706-6723
ファックス:
011-706-6723
E-mail:
mtsudo@eng.hokudai.ac.jp