HPCI戦略プログラム 分野4次世代ものづくり

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原子力施設等の大型プラントの
次世代耐震シミュレーションに関する研究開発

研究課題責任者
中島 憲宏 独立行政法人日本原子力研究開発機構
システム計算科学センター 次長
研究協力者
吉村  忍 東京大学大学院工学系研究科 教授
 
山田 知典 東京大学人工物工学研究センター 准教授

研究概要

【概要】

原子力施設等の大型プラントにおいて設計仕様を上回る地震時における耐震裕度を把握すると共に、一層合理的な耐震設計を行う方法の確立に貢献し、安全性と経済性の大幅な向上に資するため、強固な産学官連携体制の下、大型プラントのものづくりで必要とされる、実験では不可能な詳細かつ一体的な耐震シミュレーション技術を研究開発し、開発した技術の機能検証及び有用性の例証を行います。

【具体的な成果目標】

(1)固体力学分野における構造シミュレーションとして世界最高水準となる実効性能を達成する

次世代スパコンの全計算ノードとして予測される8万CPU(64万コア)を用いた100億自由度規模の構造シミュレーションにおいて同分野での世界最高水準となる実効性能を達成し(24時間を想定)、大型プラントの丸ごと構造シミュレーションを用いた設計案の分析技術を耐震設計過程に組み込み可能とします。

(2)大規模データ処理・可視化技術による耐震裕度の“見える化”

丸ごとシミュレーションにより得られる高精度な解析結果をものづくりプロセスにおいて利用できるようにするために、「京」上に構築された大型プラントの状態に関する膨大なデータを処理・可視化する技術を開発します。世界で初めて得られる大型プラント全体での高解像度な耐震裕度の分布を俯瞰的かつ詳細に把握可能とし、“見える化”に貢献します。

(3)連携企業との協力体制の下で既設プラントの耐震裕度評価に取り組む

産業界コンソーシアムを立ち上げ、参画企業の協力の下、開発した技術の機能検証及び有用性の例証を行います。原子炉等のプラントや機器集合体を対象として、統合的な耐震裕度の評価を実施します。

ソフトウェア名:ADV_Kei、Di-STEP

原子力施設等の大型プラントの次世代耐震シミュレーションに関する研究開発