シミュレーション技術の高度化と分野の細分化に伴って、複雑な現象を正確に予測することが求められています。その実現のためには力学モデルの高度化や力学問題の解法に関する方法論に関して新たな展開が必要です。特に近年注目を集めている機械学習技術や量子コンピュータの活用は、力学シミュレーションにも大きな変革をもたらしつつあります。 そこで、流体力学、土木・建築工学、材料強度、マテリアル等の各分野で取り組まれている力学問題のモデリングおよびシミュレーションを俯瞰し、これからの力学シミュレーションの在り方を議論することを目的として、ワークショップシリーズを企画しました。 2023年度第4回ワークショップは、量子化学分野、特に「量子コンピューティング」に焦点を当て、下記の通り開催します。奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。 東京大学生産技術研究所 革新的シミュレーション研究センター 教授 佐藤 文俊
場所 | 生産技術研究所 中セミナー室1(An401・402)、および、 Webex Webinarsによるハイブリッド形式 |
住所 | (オンサイト)東京都目黒区駒場4-6-1 (オンライン)e-mailにて後報 |
電話 | 03-5452-6661 |
100名
無料
2024年03月05日
15:00〜15:05 | 「はじめに」 佐藤 文俊 教授(東京大学生産技術研究所) |
15:05〜15:50 | 「量子位相推定:量子世界の自然法則を活用した量子化学計算法」 杉崎 研司 特任准教授(慶應義塾大学理工学研究科) アブストラクト: 量子力学原理に基づき動作する量子コンピュータは特定の問題を従来のコンピュータよりも良い計算コストスケーリングで解くことができると期待されており、近年非常に盛んに研究されている。量子コンピュータは従来のコンピュータとは計算原理が異なるため、しばしば同じ問題を従来のコンピュータとは全く異なる方法で解く。本発表では量子化学計算に使われる量子アルゴリズムの1つである量子位相推定を採りあげ、その計算原理について説明するとともに、量子位相推定アルゴリズムの最近の進展について紹介する。 |
15:50〜16:35 | 「化学反応シミュレータの研究開発と将来展望 」 高橋 英男 博士後期課程1年(東京大学大学院工学系研究科) アブストラクト: 東京大学生産技術研究所佐藤文俊研究室では、量子イノベーションイニシアティブ協議会(QII: https://qii.jp/)に参画し、量子コンピュータによる量子化学計算について日立製作所と共同研究を実施している。本研究では、量子・古典ハイブリッドとは異なるフル量子コンピューティングアルゴリズムとそのプログラムを研究開発中である。本発表では、計算原理の概要とメリットを紹介し、将来を展望する。 |
16:35〜17:00 | 総合討論 |
17:30〜 | 懇談会 |
東京大学生産技術研究所 革新的シミュレーション研究センター
住所 | 東京都目黒区駒場4-6-1 |
TEL | 03-5452-6661 |
FAX | 03-5452-6662 |
office@ciss.iis.u-tokyo.ac.jp | |
URL | http://www.ciss.iis.u-tokyo.ac.jp/ |
東京大学生産技術研究所 革新的シミュレーション研究センター