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エネルギーや環境資源の有限性を前提とすることが21世紀を迎えて必須の条件となりつつある。工学のパラダイムにも大きな転換が求められており、新しい評価基準の下で、新しいタイプの技術開発が進むであろう。そこで起こりうる様々な事象に対しては、従来にもまして、的確で、総合的、かつ、迅速な予測と対策が重要になると考えられる。 特に、CO2対策などにおいて既に見られるように、エネルギーと環境の関わる課題ではシミュレーションのもつ役割がますます高いと考える。最近、流体シミュレーション研究の一つの大きな壁であった乱流予測モデリングに関して大きなブレイクスルーが為されつつある。すなわち、膨大な演算量を必要とする原理方程式に基づく乱流の直接数値シミュレーション(DNS: Direct Navier-Stokes Simulation)が実際に実行され、乱流研究に多くの知見を与えたことにある。数値実験としてDNSの有用性が広く認識され、また、その近似解析モデルといえるラージ・エディ・シミュレーション(LES: Large Eddy Simulation)が開発されたことで、乱流数値シミュレーションを本格的に工学問題に適用していくことが可能となってきた。[1] 本プロジェクトでは、乱流現象の予測と制御が重要な課題であることの多いエネルギー流動(流れ、熱、音など)の予測シミュレーションを主な対象に、LESを基礎とする数値解析モデリングを実用化レベルのソフトウェアとして確立し、実際の工学設計への展開普及と関連するシミュレーション技術の発展を図る。 本プロジェクトでは解析プログラムの開発と同時に、その工学応用の事例解析を系統的に実施し、実際的な解析方法の確立と検証データベースの構築を行う。これらのソフトウェアを公開資料とすることにより、工学設計におけるLES流体解析予測の信頼性と実用性を与えることを目指す。 本プロジェクトの成果の適用が期待される工学問題として代表的なものとして、1)熱エネルギー流動、2)流体騒音/流体振動、3)複雑な流体現象(ex. 混相流、反応流など)が挙げられる。LESに基づく非定常乱流解析は、これらの最近の工学設計における共通の課題に対して、より普遍的、汎用的な予測法を提供し、新しい課題に対しての先行的な技術開発を可能にすることが期待される。 |
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参考文献
[1] 「乱流解析」数値流体力学シリーズ3、東京大学出版会 |
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